kazokmr's Blog

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病気で3ヶ月間休職して復職するまでのこと

今年の1月上旬に 脳梗塞を発症し左腕と左足に軽い麻痺が残りました。先日復職したのでこの3ヶ月のことをまとめてみました。 これは自分の経験に過ぎないので、もし似たような身体の不調があっても参考にするのではなくとにかく救急車を呼んで脳神経外科に診てもらうことをお勧めします。

発症前の健康状態

  • 年齢:44歳
  • 体重:66kg
    • 標準体重だがどちらかといえば痩せ型
  • 持病
    • 高血圧
      • 上が140台、下が90台
      • 数年前まで循環器内科で薬を処方してもらっていたが仕事が忙しくなるなどでやめてしまった
    • 血液検査
  • その他生活習慣
    • 運動:コロナ禍になってからの3年間ほとんど運動していなかった。保育園のお迎えで往復2000歩位歩く程度
    • 飲酒・喫煙:ほぼ毎日350mlのビールを飲んでた。喫煙はなし
    • 食事:塩分とかは気にしてなかった。ラーメンとかはスープは全部飲まないとかはしていた
    • 睡眠:平均5,6時間

2023年1月12日 13時過ぎ

  • 左腕と左足に力が入らなくなる
    • 左腕は特に肘と肩に力が入らず腕が上げられなかった
    • 左足は膝に力が入らず立てなかった。壁や手すりに寄りかかって右足で移動してた
    • 左手の指はキーボードを打つなど普通に動かせた
    • 顔面は何でもなかったが喋ると左側の舌を噛みそうだった
    • 身体の不調や頭痛のような予兆は午前中も前日までも無かった
  • 救急車を呼んで病院に搬送される
    • この時に脳外科が無い病院への搬送を選んだのは失敗だった
    • 家に自分一人だったので判断が鈍っていたのと病院に3件断られてしまっていたので「診てもらえるなら」とお願いしてしまった
    • 後述の病院で言われたのだが発症後4~6時間以内だと特別な治療ができて後遺症もひどくならなかったかもしれなかった

13時30分頃

  • 病院でCTを撮り特に異常は発見されなかった
    • 後で知ったが、脳梗塞のような脳内の細い血管の様子はMRIじゃないと発見できないらしい
  • 「しばらくしても回復しなかったら脳外科のある病院で診てもらう」ように言われて15時頃に帰宅した

21時頃

  • 少し寝たり安静にしていたが回復しないので救急車を呼ぶ
  • 24時過ぎに3つほど離れた市の病院に受け入れてもらった
    • 受け入れ先が見つかるまで2時間と移動で1時間ほど掛かる結果となった
    • 夜間だったのに加え、自宅で身体を必要以上に温めており体温が37度を超えていたのも影響した

24時過ぎ

  • MRIを撮り「ラク脳梗塞」と診断されそのまま入院となった
  • 朝起きると左手の指も動かなくなった
    • 麻痺の悪化はこれ以降は無かった
    • 喋る時に舌を噛みそうになることも無くなった
    • 言語障害や記憶障害といった高次脳機能障害が出なかったのは不幸中の幸いだった
    • 結果として左腕と左手の指と左足の麻痺だけが残った

入院〜2月上旬(急性期)

  • 最初の1週間、専門病棟で点滴・投薬治療
    • トイレや検査などの必要最低限の移動以外はベッドで安静
    • リハビリも入院初日から初まり手や足を上げたり指を動かす練習を行なった
  • 2週目から一般病棟に移る
    • 病室内なら車椅子を使って移動することを許可された
    • リハビリも専用部屋で行うようになり立つ練習や歩く練習、筋力を戻すトレーニングなどが始まる
    • 家族にMacルービックキューブを持ってきてもらい触れるようになった
  • 3週目から病室の歩行が許可された
    • 左手も少し動くようになり、お茶碗を持ったりボタンの留め外し、靴紐を結んだりできるようになった
  • 4週目を過ぎると病棟内の移動も許された
    • リハビリでは階段の昇り降り、病院の外周を歩いたりした

痛風に掛かった

  • 入院して3日位経って左の親指の付け根が痛くなり腫れるようになった
  • 痛風と診断され痛み止めと尿酸値を下げる薬を処方された
  • その後2ヶ月間に親指の付け根と左足の内側のくるぶしに2回ずつ痛みが出た
    • 尿酸値を下げる薬は継続中で数値も標準値に戻って以降は問題なし

2月上旬〜3月上旬(回復期)

  • 自宅から比較的近い病院に転院しリハビリを続けた
  • 3月に子供の卒園式があったのでそれに間に合うスケジュールでリハビリ計画を建ててもらった
    • 当初から自主トレメニューも組んでもらった
  • 転院直後はタイピングするとすぐに肩が痛くなったり歩行も5分ほどで足が痛くなって歩けなかったが、退院時には2〜30分くらい続けても平気になった
    • 転院した時にラダートレーニングをしている患者さんを見かけ「自分もできるようになるかな」って考えていたけど、退院1週間前くらいにできたのは嬉しかった
  • 予定通り卒園式前日に退院し卒園式と4月の入学式にも出席することができた

入院中にめまいが発生

  • 転院して10日位経った日の朝から頭を傾けると目が回る症状が発生した
    • 歩けないほど酷く目が回った
    • 1〜2分ほどで直るがまた頭を動かすと発生することが続いた
  • 良性発作性頭位めまい症」と診断された
    • 検査したところ脳に変わったことは見られなかった
    • 3日後には強いめまいは起こらなくなった
    • 今でもフラッとするめまいは起こることはある
  • これ以降 メンタル面がやられ今でも続いている
    • 身体のちょっとしたことが気になってしまう
    • ひどい時は眠れなくなることもあった
    • 首のこりが酷くなりそこから来る軽い頭痛や右左関係なく手や足が痺れることが増えた
    • 退院後も医者に相談したが脳の問題ではないようなのであまり気にしないようにと言われた

退院〜4月上旬:復職するまで

  • 普段の生活や作業に慣れるため1ヶ月は自宅でリハビリを続けた
  • 毎日、6000歩を歩くようにした
    • ジョギングも1-2km行うようにした
    • 普段の移動で足が痛くなることは無くなった
    • 自転車も乗れるが極力歩くようにしている
  • 会社に復帰の相談をした
    • 病気の後遺症よりも前述のめまいの影響の方が不安だったのでフルタイムではなく10-15時の短時間勤務から始めるようにしてもらった(とりあえず2ヶ月間)
  • 4/13から復帰して2週間が経過した。
  • ちなみに退院直後は子供たちと左手で指相撲すると普通に負けるレベルだった

現在

  • 順調でこれまで通りの生活ができている
    • 元々の8割位には回復しており生活に困ることはない
    • 走るのもスピードはともかくできるし、階段の昇り降りも普通にできる
    • 先日は一人でカレーも作れた
    • タイピングも気にならない
    • ルービックキューブも30秒前後で解けるようになった(病気になる前は20秒)
    • 車の運転は警察の評価や病院の診断が必要で早ければ7月位から許可がもらえそう
  • 短時間勤務もちょうど良い
    • 4時間なので物足りない時もあるけど疲れる時もある
    • その日の目標も無理のない程度に設定し達成できるようになった
    • 無駄だと思う会議や業務も辞退するようにした
    • 休職したことで自分が担当していた仕事が全て別の人に割り振られていたので自分がいなくても良くなった感もある
    • 残業などの長時間勤務は避けたいので、短時間勤務の期間が終わった後が不安
    • 時間に縛られない働き方ができたら良いなぁ
  • 生活習慣はかなり変わった
    • 毎日の散歩は継続
    • 塩分は1日平均6g以下を目標にしている
      • 外食もたまにするけど塩分が少ないメニューや汁物は飲まないなどの注意はしている
      • カリウムの多い野菜や果物を採るようになった(ブロッコリー、トマト、キウイなど)
      • 体重は入院中から6kg位落ちた。お腹周りが落ちたのでそれは良いのだが少し減りすぎなので少し増やしたい
  • 再発が一番怖い
    • 脳梗塞の再発率は決して低くはない
    • 今回も予兆が無かったわけだしいつ発症するかわからないのと発症した時の後遺症がどの位酷くなるかが一番不安
    • 加えてたまに出るめまいでメンタルが弱る
    • 少なくともあと20年位は無事に働きたい
    • なので体調とメンタル優先で生活習慣を改善し続けたい

休職中に勉強したこと

実はこれが一番描きたかったことかも。入院中や退院後に個人的に気になっていたことに挑戦していた。 現職では フロントもバックエンドも全てTypescriptなのだが、バックエンドはJava + Spring で開発するのがやっぱり好きだなって再確認した。

Spring for GraphQL を試してみた

現職でもGraphQL(Apollo)を使っているのだが辛いことばかりでメリットがイマイチわからなかったのでSpringの公式ドキュメントを参考にして動かしてみた。

おかげで、@SchemaMapping と @BatchMappingのメリットが理解できたし、SpringならControllerクラスを置き換えればREST APIとの互換性も取れそうだし、Spring Securityも利用した権限制御もできるので結構メリットがあるなと感じた。

github.com

Spring MVCREST APIテストコードの書き方についてまとめた

去年から書こうと思って忘れていたので書いた。クライアントにWebTestClientを使ってテストコードを書いてみた

qiita.com

Spring Actuator と Grafana Stack を使ってみた

この辺のツールについて詳しく無かったので Spring Bootアプリのメトリクスを収集してGrafanaStackで可視化するまでを試してみた。 Metrics, Trace, Log の収集と連携を行えるようにすることで Observabilityの良さを少し実感できたと思う。

zenn.dev

#### フロントエンドの復習

逆にフロントエンドについては、エコシステムの良さが気に入っているので Javascript/Typescriptを使っていきたいので知識のアップデートを行なった

  • ブルベーリー本とJest本を読んで Typescriptやテスト・Storybookについての学びを深めるようにした

それぞれざっと一通り読んだだけなので引き続き勉強していきたい

gihyo.jp

peaks.cc

特にHook周りの理解を深めたかったので読んだ。結構レベルアップできたと思う反面、ここまで重厚なフロントエンドを書きたくはないかもとも思った

react.dev

  • Svelteに触れ始めた

自分にとってのReactの良さと過剰な感じを解消できるかもと思い勉強し始めた。まだ基本の部分しか触れていないのでまだそのメリットを感じ取れてはいない

learn.svelte.dev

実は休職したことで自分のソフトウェア開発技術の志向と現職とのギャップを再確認してしまった。 当面は短時間勤務を続けるが、自分の病気ことや生活習慣の改善に合わせて仕事に関しても生まれ変わった方が良いのかもしれない。

まとめ

もう若くないし昔みたいに頑張り過ぎずに健康第一で好きなことをやるべし!